未来ある子どもたちへヨガを!【がっこうヨガプロジェクト】レポート<前編>

未来ある子どもたちへヨガを!【がっこうヨガプロジェクト】レポート<前編>

 『ヨガをもっと多くの人の身近な存在にしたい』そんな想いで日々活動しているLIFE TUNING DAYSADVOCATEメンバー。今回、臨床心理士でありヨガ講師である太田千瑞さんが発起人として活動する【がっこうヨガプロジェクト】に、ADVOCATEメンバーのTSUKIさんと西林さきさんが参加してきた様子をレポートします。

 

がっこうヨガプロジェクトとは?

まずはプロジェクトについて、太田さんに詳しくお話を伺いました。



−太田さんは昨年【がっこうヨガプロジェクト】を立ち上げたとのことなのですが、どういったプロジェクトなのでしょうか?



 
太田千瑞さん(以下,太田):学校の先生方がヨガやマインドフルネスを授業で活用するための動画教材を作ったり、教育行政と連携して授業に取り組んでいくことを支援するためのプロジェクトです。将来的に、学校の授業時間割の中に、ヨガやマインドフルネスを実践する時間を組み込みたいと考えています。がっこうヨガプロジェクトの取り組みのひとつとして、私の想いを受け取ってくださるキッズヨガの先生、スクールカウンセラーの先生と一緒に、子どもの特徴や学校の困りごとに合わせた<がっこうヨガ>の動画教材を作り、Youtubeチャンネルを立ち上げました。この動画作成にあたって、クラウドファンディングで資金を募り、見事目標金額を達成することができました。他にも、Facebook上で【がっこうヨガ推進委員会】というコミュニティを立ち上げ、様々な方面で活躍する方をゲストとしてお呼びしてトークライブを定期的に配信しています。このグループを子どもの心、学校教育に貢献するための教育の知識、キッズ及びティーンヨガの情報交換など、多くの方の賛同が得られるコンテンツにしたいと考え、学校の先生、キッズヨガの先生だけでなく、〈子どもの未来を大切にしたい方〉であれば誰でも参加できるようなコミュニティとなっています。

 

 -学校教育にヨガを取り入れる。これまでにない新しい取り組みですね。太田さんが【がっこうヨガ】に取り組みたいと思ったきっかけは何だったんでしょうか

 

太田:きっかけは、カウンセリングで出会った生徒に対して、「この子はヨガをしたら落ち着くだろうな」と思ったからなのですが、なかなかそんな機会は持てず・・・。ある中学校で中3の受験の対策の一環で、ストレスマネジメント出張授業の依頼を受けた時に、初めてヨガをやりました。その後、小学校でもヨガを導入したのですが、その時は先生たちがとてもびっくりしていました。だって、短い時間で子どもたちのかんしゃくがなくなったりしたんです!私もびっくりしました。その後、非行少年みたいな子たちが休み時間に、「もう少しヨガのポーズ教えて」って言ってきたり、「ヨガ楽しかったからまたやりたい」って言ってきたり。心の距離の縮まり方が、カウンセリングより早いなって思いました。正直、子どもたちは「落ち着きなさい」「リラックスしなさい」って言葉で言われても、よくわからないと思います。だからこそ、実際に自分の身体で体感する方が取り組みやすいんじゃないかなと。

 

−素敵なエピソードですね!ヨガって大人のものだと思ってましたが、子どもたちにもこんなに効果があるとは。学校でヨガを取り入れる良さって何だと思いますか?


 

太田:何か悩みがあってカウンセリングを受けるって、よほど勇気がある子じゃないと難しいと思うんです。特に思春期って悩みは誰にでもあるけど、そういった悩みなどで傷ついた自分を自分でケアする方法って誰も教えてくれないと思うんです。強制的にやらされてるものが多い中で、ヨガはアーサナを行う、行わないも自分で選択することができる。ゲームやスマホって暇だからやるけど、それって本当に休んでいないと思うんですよね。現代の子どもたちは常に何かしらとつながっているので、一度離れて本当に休む、ということを勉強するのは大切なことだと感じています。また、特に思春期は人との差が出てくる時期で、ネタにされる、馬鹿にされる時期。見た目の変化に敏感な時期だからこそ、人と比べないことを教えたい。内側の自分のキラッと光るものに気づいて欲しい。

  

中編では、がっこうヨガを実施する教育現場の先生方の声をご紹介します。

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